沢登りブログ

moguの沢登り体験記
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谷川・湯檜曽本谷

※遡行日:2010年8月20(金)〜21(土)晴れ
※遡行場所:谷川・湯檜曽本谷
※2万5千地形図:茂倉岳



※メンバー: TAKAHASIさん、NAKANISIさん、シゲさん、mogu
※ルート: 20日:前夜発〜土合駅ステーションビバーグ
21日: あめ のち 曇り 時々 晴れ
土合駅6:00〜(車)〜林道終点P 6:30〜(登山道)〜武能沢出合7:50/8:50〜(遡行)〜湯檜曽本谷入渓8:55〜(遡行)〜十字峡10:50〜七ッ小屋沢出合12:40〜H1150m付近泊まり場14:05

湯檜曽本谷は渓友塾の時に計画があったのですが、アシスタントの都合が付かずに計画が流れてしまった。やっぱり沢登りしていたら湯檜曽本谷は遡行してみたいと思っていたのでガッカリでした。今回湯檜曽本谷に行かないかと誘ってもらったとき、今年はまだ2回しか沢登りに行っていなので自分に遡行出来るか少し心配でしたが、誘ってくれた人達は力があるしこれを逃すと多分湯檜曽本谷はもう遡行出来ないと思ったので思い切って参加させてもらうことにしました。

天気予報では関東の山沿いは常に雷と夕立の注意報が出ている。でも遡行日はなんとか天気になりそうだった、夜8時自宅に迎えに来て貰い出発、24時に土合駅に着きここでステーションビバーグ。ここに泊まったのは渓友塾の時白毛門に登ったとき以来だ、相変わらず蛾の見本市みたいでたくさんいた。駅には2〜3台の車が駐まっていたけど駅で寝ている人はいなかった。

あまり眠れずに5時起床、外に出てみると山はガスが掛かっていてあまり天気は良くない。取りあえず入渓点まで行くことにして車で一ノ倉の駐車場に向かいましたが夏の間一般車両は通行止めになっていた。しげさんの提案で湯檜曽川沿いの林道に変更、いったん土合方面に戻りトンネルを抜けたら左にある林道に入る。この林道は荒れているので四輪駆動車でないと無理、林道の終点は結構広く1台の軽自動車が駐まっていた。東屋も有りここに熊出没注意の看板が掛かっていて読むと最近目撃されているようです。

林道終点
林道終点にある東屋。

熊の情報
東屋に熊情報のチラシが貼ってあった

ここから湯檜曽に下りる武能沢出合いまで登山道を歩いて行く。登山道はほぼ平坦で歩きやすい、一ノ倉沢・幽ノ沢・芝倉沢を越えてJRの見張り小屋を過ぎて湯檜曽川沿いを歩いているときに、川沿いの方でガサガサと音がして何かが川の方に逃げていく気配が・・・東屋にあった目撃情報が頭をよぎった。誰もはっきりと見たわけではないけど絶対に熊だったよねと話し、登山道でバッタリしなくて良かったとほっとした。登山道を歩いてく途中からぽつぽつと雨が降ってきて、武能沢に着いたときには結構降ってきた。ここでしばらく様子を見ることにする、こういうときって入渓するかしないかの判断は本当に難しい、ここのところ沢の事故が多いので特にですね。

登山道
登山道はほぼ平坦で歩きやすい

私的には半分は中止かなと思っていましたが、一時間ほどで雨は止み青空も出てきたので取りあえず白樺沢の出合いまで行くことにして入渓。武能沢を下って湯檜曽川に下りた。今回のメンバーで湯檜曽を遡行したことがあるのはリーダーのTAKAHASIさんだけで、サブリーターのしげさんは湯檜曽本谷を遡行したくて何回も計画したけどその都度天気に阻まれていたとのことで気合いが入り久しぶりに緊張していると言っていた、私もこの日のために新しい沢靴を下ろし気合いを入れてみんなに着いていけるように頑張る。

湯檜曽川に下りた
湯檜曽川に入渓

湯檜曽川に降り立つと水量は思っていたよりも多くなくほっとする。少し行くと魚留めの滝、ここは左の巻き路を上る。残置もありましたが登り初めの岩場は私には足が届かなくてシュリンゲで確保して引っ張り上げてもらう、踏み跡は明確にありましたがたどって行くと何時しか踏み跡がなくなりあれ?で少し戻ると右に下りる踏み跡が有り滝上に出た。沢床は谷川独特の磨かれた岩で滑りやすい久しぶりなので慎重に歩く、ゴルジュをぬけるとしばらくは河原歩きで白樺沢の出合いに着く。ここまで来ると天気もだんだんと良くなり青空が見えてきたのでこのまま遡行を続ける。

魚留めの滝
魚留めの滝

ゴーロ
ゴルジュを過ぎると河原歩き

3m程の滝は深い釜を持っていて腰まで水に浸かり登るが、水は思っていたよりも冷たくなく助かる。開けた谷を歩いて行くと有名なうなぎ淵に到着、誰も泳ぐ人はいずに左岸を行く。うなぎ淵が終わると正面に細い枝沢が見え本流はここで90度曲がる。曲がると所には4mの滝が掛かっていて豪快に水が流れていたここで休憩。

小滝
胸まで浸かって登る

うなぎの寝床
湯檜曽本谷名物、うなぎの寝床淵

滝
うなぎの寝床の先にある滝

4m滝は左を登り滝上に出たらナメ滝が続いていて壮観、遠くに大きな滝が見え歩いて行くと湯檜曽本谷の名所十字峡に着いた。遠くに見えた滝は抱返り沢の50mの滝で右には大倉沢からの滝が流れ込んでいます。

ナメ滝
滝の上からはナメ滝が続き正面に抱返り沢の大滝が見える

十字峡抱き返り沢
十字峡の抱返り沢

十字峡
右の沢は大倉沢

本流
本流のゴルジュ

本流はここでまた直角に曲がりゴルジュの中にあるトイ状の滝は左をへつりながら越える。すぐに2段20mの抱き返り滝が現れた、中段まで登り左の踏み跡をたどり巻きますが、滑るのでお助けシュリンゲで確保して貰い登り滝上にでた。

抱返り滝
抱返り滝

抱き返り滝から上は両側草付きの斜面になりナメ滝と釜が続いていてとても綺麗です。3状10mの滝は左のチムニーの所から高巻く、ここでも私はお助けシュリンゲで確保してもらう。上に登ると大きな滝が掛かる七ッ小屋沢の出合い、本流にも4mの滝が掛かりこれを越えるとまたゴルジュになり小滝を越えて歩いて行くと左に冷たい美味しい水が流れている小さな沢が流れ込んでいた。本流は少しぬるめなので本当に冷たくて美味しい水でした。

ナメ滝
ナメ滝


3状の滝

上に送電線が見え少し広くなった河原になる、右から枝沢が流れ込み少し先には8mの滝が掛かっていた。ここがH1150mのBP予定地ですが雨が降って増水したらちょっと危ないので他にないかTAKAHASIさんとシゲさんが上流に偵察に行くが適地は無かったとのことでこの河原で泊まる事になった。雨が降ったらすぐに逃げられるようにシュリンゲを繋いで逃げ道を作って置く。後は雨が降らないのを祈るのみ。そうと決まったらせっせと薪集め、あまり流木は無いけど枝沢の上部に行くと結構有り、前の人が残してあった大木も使わせて貰いたくさん集まりました。

泊まり場

私達がマキを集めていると二人連れが登ってきた、この河原で泊まるのかな?と思っていたら先に進むとのことで見送る。今回の食胆は私、献立はそうめん二種と定番のワカメサラダを作る。後はいつものようにそれぞれ持ってきたおつまみを食べ飲み、明日は核心の大滝登りがあるので早々に寝ます。下界では猛暑でも沢の中は涼しい〜夜目が覚めて外を見ると満天の星、雨の心配が無くなったのでゆっくりと眠れました。

夕食
そうめんにかけて食べる「丸美屋の汁なし担々麺」好評でした。後は普通のそうめん

焚き火

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22日 晴れ 時々曇り
泊まり場7:00〜(遡行)〜大滝8:50〜大滝上10:10〜峠沢出合10:35/10:50〜(巡視路)〜登山道11:30〜(登山道)〜白樺避難小屋13:30〜林道終点P15:50

5時に目が覚めて朝食の準備、家から冷凍して持ってきたご飯にラーメンの具と卵・餅を入れて餅入り卵雑炊を作り、自家製の梅干しとおつまみ用に作ってきたお新香で朝食を取る。7時にテント場を予定通り出発。昨日結局ロープは出さずに私だけお助けシュリンゲで確保してもらったけど今日は大滝もあるし難しい滝もあるので気を引き締めて歩き出す。

歩き出してすぐにある8mの滝は左から小さく高巻く。小滝を越えて行くと2007年に某公共放送で放送された「清涼紀行 「にっぽんの沢を登る」」で深瀬信夫さんが湯檜曽本谷で滝の裏を登っている10mの滝が出てきた。他のガイドブックも滝の裏を登った方が簡単と書いてあったので私達も登る事になってカッパを着込む、滝を横切るのでロープを出すと上での確保が難しそうだなと3人が話していました。

落ちたときにはそのまま流した方がいいよな、なんて話していて取りあえず私の為にNAKANISIさんがトップで登り確保してもらう事になった。滝の裏をロープを引っ張って登るのは水圧もあるので大変そうでしたがなんなく登り次にわたしが確保して貰い登る。滝の裏にあるバンド沿いに登り横切ろうとした時、ロープが岩に引っかかり進めなくなり少し戻り外してから左に移り壁を登る。TAKAHASIさんとシゲさんはそのままフリーで登ってきてここはロープない方が登りやすいと言っていた。でも、私レベルの人はあった方が安心、水量が少なかったから登れたけど多いとこのルートも大変かも。

10m滝
10mの幅広滝

滝潜り
滝の裏を右から左に移動するNAKANISIさん

次に出てきた滝は4m程でしげさん簡単に登っていきましたがホールが細かくて私には難しい。左の方に巻いた後があったので行ってみたら、これが泥壁で滑ってかえって危ない。私だけロープで確保して貰いなんとか登ったけど巻くのも時には大変で、後で滝を登った方が良かったのにとしげさんに言われた。

ナメ滝
ナメ滝

しばらくナメ歩きが続き次に出てきた赤い釜を持った二段の滝、下段6mは左から簡単に登れましたが2段目8mが難しそう。右からNAKANISIさんがトップで登り確保して貰い次にしげさんが登る、ガイドブックだとここは(掘)と書いてあった。次に私が登りますが取り付きの一歩が難しくなかなか登れない、見かねてTAKAHASIさんが禁じ手を使っても良いと言ってくれたのでなんとかよじ登った。ここは最初の一歩が登れれば後はホールドもスタンスもあった、でもあの一歩を登れるようにしないとねぇ・・・・滝上に出たら右に二つまとめて巻ける巻き路があった。


1段目は左から登る


2段目は右から、リードするNAKANISIさん

釜を持った小滝を越えて行くと正面に湯檜曽本谷のメイン、40m大滝が見えて来ました。3人でどうやって登るか見ています。中段までは簡単に登れましたが次が問題、ここはリーダーのTAKAHASIさんがリードで登る。見るからにツルツルの岩で途中に残置シュリンゲがあり、右にも残置された足がかけられるように成っているシュリンゲがぶら下がっている。TAKAHASIさんはそのぶら下がっているシュリンゲに片足を乗せてなんとか登り上の灌木帯でビレーを取り次にしげさんが登る。

釜を持った小滝
釜を持った小滝

大滝
40メートルの大滝

大滝を
何処を登るか検討している3人

見ているとやっぱり足をかけて登るところが難しそうだ。次に私が登りますが残置の所で足をかけて登ろうと思っても手がかりが無く悪戦苦闘しているうちに、バランスを崩して落ちた!!なんとか体勢を立て直し再度登ったけどやっぱりダメで、上で引っ張り上げて貰う始末でした。手がかりももう少し手を伸ばせば有るらしいのですが判らなかった、NAKANISIさんは背が高いので難なくクリアして登ってきました。次は滝上までの右にトラバース、灌木帯と草付きの間に踏み跡がありました。大滝の上をトラバースするので念のためロープを張って貰いクイックドロー2本をロープにかけながらトラバース、1時間20分掛かり大滝を登り終えました。

中段から上
中段から上を見る

トラバース
TAKAHASIさんがランニングビレーを取りながらトラバース


最後にしげさんが確保して貰いながら渡ってくる。

大滝から上はゴーロ歩きになり峠沢の出合いに着く、朝日岳まで行くと下山が大変なので私達はここで峠沢を登って清水峠まで行く予定、本流の少し先には次の10mの滝が見えていた。


ゴーロ歩き、露営した焚き火の跡があった

10mの滝
峠沢の先には10mの滝が見える

峠沢を登っていくと10mの滝がありこれは登れないと本流まで戻ると、峠沢出合い手前には送電線巡視路があり1人の作業員の人が下りてきた、その人が言うにはこのまま巡視路を登っていけば登山道に出るとのことなのでここを登る。途中で沢装備を取り直登気味の巡視路を登っていくと清水峠からの登山道に出た。

峠沢
手前は送電線巡視路と峠沢

登山道に出た
この標識の所の登山道に出た

清水峠の小屋が見える
清水峠の小屋が見える

ここからの下山がまた長い、白樺小屋まではほとんどトラバース道で仕事道を兼ねているからかな、綺麗に刈り払いされていて歩きやすいですが沢を何本か渡るときは道が荒れていた。なんだか笊ヶ岳のトラバース道のミニチュア版みたいな登山道でした。白樺小屋手前で蓬峠からの登山道とぶつかりそのままジグザグに下りていくと入渓した武能沢の所に出てそのまま駐車場まで戻る。

白毛門方面
登山道から白毛門方面が見える


小さな白樺避難小屋、中は土間で4畳半くらいの広さだった


やっと入渓した武能沢に着いた


駐車場に到着〜キャンプの車が駐まっていた。

湯檜曽本谷は沢登りをしていたら1度は遡行してみたい沢、今回なんとか遡行できたのはTAKAHASIさん、NAKANISIさん、シゲさんに引っ張っていってもらったお陰です、ありがとうございました。そして水量が少なかった事、もう少し水量が多かったら私には格段に難しくなっていたと思う。心配していた雨にも遭わずなんとか無事に遡行出来て感無量です。
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